最高裁判所第二小法廷 昭和23(オ)83 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告理由第一点について。
原判決は、被上告人(先代Dをいう)は、本件仮処分により、普通に受ける損害
よりも、特に、多大の損害を被るものであると判断したのであるか、論旨は、要す
るに右判断の基礎となつた事実と、反対の事実関係を主張して、原判決を非難する
のであるか、原審は、適法なる疏明方法によつて右事実を認めたものであり、特に
「これに反する疏明は他に一つもない」と判示していのるであつて、論旨は畢竟、
原審の専権に属する事実上の判断を攻撃するに帰着するのであるから、上告適法の
理由とすることはできない。
同第二点について.
原判決舉示の疏明方法によれば本件仮処分の取消によつて上告人の被ることある
べき損害は、結局金銭的賠償によつて填補されることのできる性質のものであるこ
とか疏明される。所論は或は原審で主張もせず立証もしない事実を当審で主張し、
或は原審で採用しなかった事実を、さらに、主張して、原審か適法にした疏明資料
の取捨、判断、事実上の判断を非難するに過ぎないのであつて、上告適法の理由と
ならない。
よつて民事訴訟法第四〇一条第九五条第八九条を適用して主文のごとく判決する。
右は全裁判官一致の意見である。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
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裁判官 藤 田 八 郎
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